Gibson(ギブソン)のSGシリーズは、1961年、レスポールに次いでニューモデルとしてリリースされた機種です。それまでになかった独自のボディデザインが印象的なモデルで、登場以来、数々ロックスターのアイコンとして人気を博しているギターでもあります。Gibson(ギブソン)SGの買取相場や、高価買取が期待できるモデルをご紹介します。
Gibson(ギブソン)の買取価格の相場とは?レスポールやSGなど
この記事のポイント
Gibson(ギブソン)SGの買取相場や買取事例
SGの売却を考える前に、まずは買取相場や事例についてもチェックをしておきましょう。
Angus YoungモデルやSG Dickey Bettsモデルのようなシグネイチャーは高値で取引されています。また、ヴィンテージを再現したモデルであるHistoric collectionなども高価買取が期待できるでしょう。
SGの高価買取事例を一部ご紹介!
買取事例の中でも特に高価買取となった事例をいくつかご紹介します。状態や付属品の有無、製造年月日などによっても買取価格は大きく変わります。ぜひ参考にしてみてください。
Gibson SG standard 1969 | ¥240,000 |
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Gibson Custom shop SG Standard (Historic Collection) | ¥100,000 |
Gibson Derek Trucks SG | ¥75,000 |
Gibson SG AngusYoung ※ハードケースなし | ¥60,000 |
高価買取が期待できるシグネチャーモデルなどを紹介
著名なギタリストのシグネイチャーモデルは中古市場でも需要が期待できます。ここでは代表的なモデルをご紹介しましょう。
アンガス・ヤング(AC/DC)モデル:Angus Young Signature SG
AC/DCのギタリストとして知られるアンガス・ヤングのシグネイチャーモデルです。250本限定で発売され、希少性の高さからも高値で取引されています。いたるところに彼の好みが反映されており、エボニー材を使用した指板には稲妻のフレットマークが。ダークチェリーフィニッシュでシックに仕上げているのも人気の理由です。
Angus Young Special DesignのSeymour Duncan Pearly Gatesハムバッカーを搭載し、ミドルからハイへの音抜けが抜群のギター。ファンでなくても手にしてみたいモデルです。中でも50本限定となるaged&signedフィニッシュモデルは特に希少性が高く、コレクターが喉から手が出るほど欲しがる逸品です。
ディッキー・ベッツ(The Allman Brothers Band)モデル:Dickey Betts SG
サザンロックを代表するギタリストといわれるディッキー・ベッツ。彼が愛していた61/’62年製のSGはまさに名機と呼べるギターでした。後に、バンド仲間であるデュエインにサブとしてあげてしまったという逸話もあるモデル。そんなエピソードもある61/’62年製のSGを見事に再現して発売されました。
もともとサイドウェイ・バイブローラが搭載されていたのですが、彼の意向を反映して取り外されています。また、チューニングの精度を増すためにシャーラースタイルのペグに交換されているのも特徴といえるでしょう。ヴィンテージSGのスペックを正確に踏襲した仕上がりが高価買取されている理由です。
ブライアン・レイモデル:Brian Ray SG Standard
ポール・マッカートニーの右腕としてステージを支えていたブライアン・レイ。そんな彼のシグネイチャーモデルは、独特のシルバーフォックスフィニッシュとビグスビーが特徴的で、他のモデルとまったく異なるビジュアルを実現しています。黒をベースにしたマホガニーの木目が狐の毛のように見える独創的なフィニッシュが魅力的。
マホガニーボディーならではの甘いサウンドと、ビグスビーによる心地よいビブラートはまさに絶品です。ファンはもちろん、ギタリストなら誰でも虜になってしまうほどのスペックが高値で取引されている理由でしょう。付属品が多く、ストップ・バー・テイルピース&スタッドなど細かい部品は紛失しやすいので注意が必要です。
Standard Historic SG Standard
伝説的なヴィンテージモデルを再現し現代に蘇らせたシリーズ、Historic collectionの内の一本です。最上位グレードとして名高いモデルを忠実に再現し、トニー・アイオミやカルロス・サンタナ、アンガス・ヤングなど多くのギタリストから愛用されていた時代のスペックであることも高値で取引されている理由です。
ボディとネックはマホガニーを1ピース使用した贅沢な作りで、ディープジョイント工法を採用しているのも特徴。ニトロセルロースラッカーを下地にまで使用してヴィンテージ感をしっかりと演出しています。特に限定モデルのLimited Run仕様は、レアなカラーやビグスビーの搭載などでより高額で取引される傾向にあります。
ダブルネック仕様のEDS-1275
プログレッシブロックのアイコン的存在でもあったEDS-1275。インパクト抜群のダブルネック仕様で、演奏の幅をどこまでも広げるポテンシャルを秘めています。このギターを愛用していたギタリストといえばジミーペイジやジョン・マクラフリン、スティーヴ・ミラーなどが挙げられます。
2弦をワンセットとした12弦ギターと6弦ギターのサウンドを持ち合わせているのが大きな魅力です。エフェクターでは決して再現できないサウンドを奏でられるのも、高値で取引されている理由でしょう。スイッチ操作一つで12弦と6弦を切り替えられるため、多彩なステージングが可能になるのも人気の理由です。
買取価格に影響を与えるSGの状態や仕様・改造について
ギブソンSGはその状態や仕様次第でも買取価格に大きく影響します。SGを少しでも高値で売却したいと考えているのなら、ぜひ押さえておきたいポイントです。
チェリーレッドカラーのSGは使用者が多く人気
ギブソンSGと聞いてまず思い浮かぶのは、チェリーレッドカラーのボディではないでしょうか。SGにおける定番色でもあり、多くのギタリストがチェリーレッドカラーのSGを愛用していました。
チェリーレッドカラーと次いで人気があるのはホワイトカラーです。ホリエアツシ氏(ストレイテナー)や岩寺基晴氏(サカナクション)らも白のSGを愛用しており、国内市場においては一定の需要を期待することができます。
2種類のピックガードと買取価格の違いは?
ギブソンSGに搭載されているピックガードは2種類あります。伝統的なスモールピックガードと、ラージピックガードですが、これらの買取価格に違いが生じるのか、気になる方もいるでしょう。それぞれ解説します。
伝統的なスモールピックガードのSG
SGが発売されたときに採用されていたのはスモールピックガードです。もともとレスポールがモデルチェンジする形で誕生したSGなので、レスポール同様1弦側のみをカバーしていました。
発売当初から採用されていた伝統的なピックガードなので、こちらのほうが高値になりやすい可能性があります。また、こちらのほうがギター製作の工程が複雑になるという点も、高値で取引されやすい理由です。
製造工程で改良されたラージピックガードのSG
ラージピックガードは、文字通りスモールピックガードよりも大きな造りが特徴です。1弦側はもちろん、6弦側まで広くカバーしているのが特徴で、1966年に誕生しました。
ピックアップを搭載する穴を覆い隠せるため、工程の削減を目的に仕様変更されたという経緯があります。そのため、ラージピックガードであることが価格に影響することは少ないと言えるでしょう。ラージピックガードのモデルの場合は、純粋なそのSGが持つ仕様や年代などによって価格が決まります。
SG特有の改造によって買取価格に変動はある?
ギブソンSGをノーマルの状態で愛用する方がいる一方で、自分好みに改造している方もいます。代表的なポイントとしては、トレモロユニットとエボニーブロックの追加が挙げられます。
トレモロユニットの追加
もっとも多い改造のケースとして、ケーラートレモロの追加が挙げられます。トレモロを使った演奏ができるためサウンドの幅も広げられますが、ケーラートレモロはギブソンの純正品ではありません。
また、チューニングが面倒になる、サウンドがギブソンらしくなくなるなどの弊害も。そのため、買取店によっては買取価格が下がってしまうこともあるため注意が必要です。
エボニーブロックの追加
1960年代の初期に、エボニーブロックを搭載したSGがごくわずかに生産されました。独特の存在感をかもし出すエボニーブロック搭載のSGに憧れを抱く方は今でもたくさんいます。
そうした経緯もあり、エボニーブロックを追加することで買取価格が高くなることは十分考えられるでしょう。ただ、人によってはないほうがいい、という方もいることや、あくまで追加パーツであることから、エボニーブロックの追加が買取価格のアップにつながるケースは多くないかもしれません。
また、もとの仕様が特徴的なSGである場合は、エボニーブロックを追加したとしても原状復帰できるような方法であることをおすすめします。
Gibson(ギブソン)SGの買取価格の傾向
ギブソンSGの買取価格ですが、SGは流通数も多いため買取価格が変動しにくいメリットがあります。ただ、グレードによる買取価格差が大きくなることがあるため注意が必要です。
流通数が多いギブソンSGは安定した買取価格が期待できる
SGシリーズは軽量で薄いボディ、演奏性に優れたネックの採用、低価格化などでレスポールのデメリットをすべてクリアするために作られたモデルです。そのため、ビンテージのものであっても流通数が多いのが大きな特徴です。
流通数が多くモデルごとの差が少ないため、買取価格の安定に繋がっています。大きく値崩れすることも少なく、安定した買取価格が期待できる機種です。
ギブソンSGはグレードによる買取価格の変動が大きめ
ギブソンSGにはスタンダードやカスタム、スペシャルなどさまざまなグレードが存在します。グレードによってスペックも異なり、買取価格の変動が大きくなりがちなのは事実です。
ギブソンSGは人気のモデルなので値下げしにくい
アンガス・ヤングやブライアン・レイなど、伝説的なアーティストが愛用してきたモデルでもあるので未だに高い人気を誇っています。
レスポールと肩を並べるほどの人気モデルなので、モデルそのものの需要が高く、時代の推移による値下がりは起きにくいです。
2015年以前と以後では買取価格が異なる場合もあるため注意
ギブソンSGは2016年に大幅なモデルチェンジが行われました。例えば、2015年までは低密度で上質なマホガニーを使用していましたが、それが1~3ピースのマホガニーに変更されています。ピックガードもスモールからラージに変更し、ナット幅も幅広タイプから狭いタイプに戻りました。
仕様変更の差異がある以上、同じ型番の機種であっても、2015年以前と以後で買取価格に差が生じる場合があります。査定時には想定していた金額と異なるケースがあるため、あらかじめ注意しておくと良いかもしれません。
Gibson(ギブソン)SGを買取査定に出す場合に注意したいこと
ネックやボディに打痕や傷がないかや改造などを施しているか否かは、査定金額へ影響することがあります。 ケースや保証書の有無も査定に大きく影響するので、すべてそろえた状態で査定を受けることをおすすめします。
よくある質問
楽器の買取屋さんはSGを高額買取
楽器の買取屋さんではギブソンのSGを高額買取いたします。家に眠っているSGをお持ちでしたらぜひ当店までお問い合わせください。