1960年代から楽器製造を行っている老舗メーカーのFujigen(フジゲン)。日本製の信頼できる楽器づくりを行うメーカーとして知られているFujigenは、ベースづくりにおいても一目置かれている存在です。そんなFujigenのベースの魅力や中古販売価格相場を紹介します。
この記事のポイント
老舗国産楽器メーカのFujigen(フジゲン)の軌跡
1960年に創立したFujigen。当時は富士弦楽器製造株式会社という社名で、クラシックギターの製造がメインでした。82年になると山野楽器らと共同出資する方帯で株式会社フェンダージャパンを設立し、フェンダージャパンギター、そしてベースの製造に注力するようになりました。
さらに、フェンダーからのOEM受注もこなしています。このような経緯を経てFujigenは83年にギター出荷量世界一の座に着くほどになりました。
過去に下請けを行ったブランドや企業は、星野楽器やグレコ、Gibson、ヤマハなど数知れず。また、Fujigenはその技術力を活かし自社ブランド「Fujigen」の評価も高いです。
Fujigen(フジゲン)のベースの特徴
Fujigenのメーカーとしての魅力は、何といってもその高い技術力。Fujigenの最大の特徴でもあるC.F.Sと呼ばれるサークルフレッティングシステムの導入です。このシステムはFujigenが独自開発したもので、従来のフレットの常識を大きく覆しました。
通常、フレットは真っ直ぐ打ち込まれ、弦にたいして並行であるもの。しかし、ベースの弦はボディの下部に向って末広がりのような形に張ってあります。この形状の特性によって音の広がりに微妙なバラつきが生まれやすくなってしまいます。
しかし、Fujigenのサークルフレッティングシステムを導入し、フレットを平行ではなく弧を描く形で打ち込んでいるため、すべてのスケールが統一され、安定したピッチを実現しました。 また、このシステムはFujigenが特許を取っているため、他メーカーは採り入れることができません。Fujigenのベースならではのシステムです。
なお、このサークルフレッティングシステムは、Fujigenのすべての機種に採用しています。
Fujigen(フジゲン)のベースを愛用しているアーティスト
Fujigen(フジゲン)のベースは、MAN WITH A MISSIONを始めとした多くの有名アーティストが愛用しています。また、ボストンのジャズクラブ、ホールでの演奏活動を皮切りに、国内外で活躍をしている後藤克臣氏の愛機としても知られています。
後藤克臣氏は、藤井フミヤ、絢香、久保田利伸といった国内アーティストのライブツアーサポートやDEF LEOPARD、Donnie Mcclurkinといった海外アーティストたちと共演を行う、まさにジャンルレスなセッションベーシスト。
Fujigenの公式動画にも登場し、NCJB-20R/ALをはじめとしたFujigenベースの試奏を行っています。
Fujigen(フジゲン)のベースの中古販売価格相場とは?
美しく安定したサウンドが叶うFujigenのベースは、中古市場においてどのくらいの価格で販売されているのでしょうか。Fujigenの主なシリーズと併せて相場を紹介します。
Neo Classic シリーズ
FujigenのNeo Classic シリーズは、フェンダー系を基調とし、ユーザビリティを追求した仕様を搭載しているシリーズ。クラシカルでありながら、ダブルアクションのトラスロッドの採用など、名前の通り「ネオ・クラシカル」な存在です。
品質の良さにたいしてリーズナブルな価格で購入できるため、コスパの良さも人気の理由です。
NJB100・ NPB100
NJB100とNPB100の中古販売価格相場はどちらも60,000円前後。NJB100は、定番のジャズベスタイル。古いロックやジャズなどに最適ですが、もちろんオールジャンルで活躍できます。NPB100は、プレベスタイル。アタック感がよく、明瞭なサウンドを楽しめます。
Ikebe Original INPB10RAL
Ikebe Original INPB10RALの中古販売価格相場は88,000円ほど。
Fujigenは、イケベ楽器のOEMも行っています。本機はカナリー・イエローと呼ばれる非常に明るいイエローが特徴的。ローズウッドの指板にメイプルのネック、アルダーボディと、クラシカルな製品と言えるでしょう。
NJB10MBAH-VNT
NJB10MBAH-VNT の中古販売価格相場は100,000円ほどです。70年代デザインをモチーフとした本機。ボディはアッシュ、ネックと指板にはメイプルを使用しています。当時のスペックも再現しているため、フェンダー好きにはたまらない製品ではないでしょうか。
J-STANDARD シリーズ
J-STANDARDシリーズは、もともと国外輸出向けに展開していましたが、Fujigenならではのデザインを採り入れ、高い操作性を誇るシリーズとして知られています。ラインナップは、ジャズベを基調としたJMJ、プレベを基調としたJMPなどがあります。
JMJ-ASH-M
JMJ-ASH-Mの中古販売相場は、70,000円ほどです。 JMJ-ASH-Mは、J-STANDARD シリーズの代表的なモデル。フロントにはEMGのJタイプ、リアにはMMタイプを搭載した本機は、ロック系ベーシストに最適。Fujigenの魅力が詰まった贅沢な仕様の製品です。
JMP-AL-R VWH
JMP-AL-R VWHの中古販売相場は、80,000円ほど。こちらもロックサウンドに向いているモデルです。特筆すべきなのはリアにプリっとコイルピックが配置されていること。これによってダウンチューニング時でも安定したピッチが得られます。ヘヴィなサウンドや激しいステージングのベーシストにおすすめ。
Fujigen(フジゲン)のベースを高く売れるお手入れのコツとは?
歴史深いFujigenがつくる高い品質のベースは、もともと高価買取が期待できるものですが、より高い査定額にしたい場合は日頃からメンテナンスを行っておくことが大切です。そこで、ベースのメンテナンスを紹介します。
指板のお手入れ
指が常に触れている指板。ここは汚れが溜まりやすい箇所です。溜まった汚れを放置したままにしておくと弦がサビてしまうので一番手入れをしておきたいもの。ただ、指板に使われている材質によっては若干お手入れ方法が異なるため注意しましょう。
ローズウッド・エボニー指板のお手入れ
ローズウッド、エボニー指板は乾燥に弱いため保湿が大切です。乾燥しすぎてしまうと木材が縦に割れてしまうといったケースもあり、ベースとしての価値を損ねてしまいます。
お手入れ方法としては、レモンオイルやオレンジオイルを使うこと。 ちなみに、オイルを使ったあとのベタつきが気になる場合はレモンオイル。保湿効果が高いのはオレンジオイルです。
オレンジオイルの塗布後は、多少そのまま乾かした方が良いです。通常のお手入れの場合はレモンオイルの方が使い勝手が良いですが、久しぶりのお手入れや乾燥が気になる場合はオレンジオイルの方が向いているでしょう。
また、商品によっては指板以外の汚れ落としにも使えるものもあります。
メイプル指板のお手入れ
メイプル指板の場合、オイルを塗ってしまうと指板のコーティングが剥がれてしまう可能性があるのでオイルは使わないこと。専用クロスを使って乾拭きをしましょう。
金属部分を磨く
ペグやブリッジといった金属部分も指が触れる部分などで汗や皮脂汚れの影響を受けやすいです。汚れたままにしておくと金属がくすんでしまうことも。研磨剤を使って金属パーツを磨くようにしましょう。ただ、金属部分に傷がつかないよう、注意は必要です。
長期間使わない場合は弦を緩めること
ベースの弦を張ったままにしておくとネックが反りやすくなります。査定に影響するポイントでもあるので長期間ベースを使用しない場合は弦を緩めておきましょう。 ただし、弦を完全に外した状態で査定に出すのはNG。買取前のベース動作チェックがスムーズにできなくなってしまうからです。
また、こちらの記事でもベースの詳しいメンテナンス方法を紹介しています。
ベースの買取相場表と人気ブランドの特徴や代表モデルまとめ
ベースのコンディションが良いと買取額がアップするのでこまめなメンテナンスはおすすめです!
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