ギターのエコノミーピッキングとは、低音の弦に移動する際にアップピッキングで弾き、高音の弦に移動する際は、ダウンピッキングで弾く奏法です。
たとえば、5弦から4弦に移動する場合はダウンピッキングで弾くことで、弦を跨ぐ必要がなくなり、最小限の動きでスムーズに演奏できます。
一方、同じピッキングで続けて弾くため、オルタネイトピッキングに織り交ぜるときは動きが不規則でリズムが崩れやすいかもしれません。そのため、安定して弾くためには練習が必要です。
まずはメトロノームを使って正確なリズムで弾けるように練習しましょう。 この記事では、エコノミーピッキングの練習方法や練習のコツについて解説します。
この記事のポイント
エコノミーピッキングの練習方法
上の楽譜はエコノミーピッキングを用いた基本的な練習フレーズです。コの字を縦にした記号はダウンピッキング、Vの記号はアップピッキングとなります。
まずは、正しい手順で弾けるようになることから練習を始めましょう。 エコノミーピッキングは複数の弦をまたいで鳴らすので、直前に弾いた弦の音が残りやすい特徴があります。
弦の残響は不協和音やノイズにつながるので、なるべく余韻を残さないように意識することがポイントです。また、一音ずつはっきり音が出せているのかも確認しながら、ていねいに練習しましょう。
エコノミーピッキングを練習するコツ
エコノミーピッキングを練習するときはメトロノームを使って左右の手の動きも意識しましょう。ここではエコノミーピッキングを練習するときに意識したい練習のコツを紹介します。
メトロノームを使って練習する
エコノミーピッキングはリズムキープが求められるフレーズが多い奏法です。安定して演奏するためには、必ずメトロノームを使って練習しましょう。
最初は60~80くらいの遅いテンポで確実に弾けるようにし、慣れてきたら徐々にテンポを上げて練習すると、速いスピードでも安定して演奏できるようになります。
最小限の動きでまっすぐと弾く
ピッキングした後にピックを弦から離してしまうと、結果的に2回弦を弾く動作が発生するため、スムーズに演奏できず効率も悪くなります。
最小限の動きで演奏するためには、なるべくまっすぐ弦を弾くように心がけ、次の弦もピックが付いた状態で待機できるよう意識しましょう。最初は慣れないかもしれないですが、練習を重ねるにつれて弾けるようになります。
右手だけでなく左手の動きも意識する
右手によるピッキングの手順が特徴的なエコノミーピッキングですが、左手のミュートも重要です。演奏中は指先でミュートするように心がけると、ノイズや余分な音の発生を抑えられます。
特に左手のスライド時はミュートが甘くなりやすいので、ほかの弦を鳴らさず確実にミュートできるように練習しましょう。
エコノミーピッキングに関するよくある質問
ここではエコノミーピッキングに関する疑問とその回答を紹介します。スウィープ奏法との違いやベースで演奏するコツといった初心者が悩みがちな内容をまとめました。
エコノミーピッキングとスウィープ奏法の違いは?
エコノミーピッキングとスウィープ奏法はどちらも複数の弦をまたがって演奏するテクニックなので、一見似ていると思う人も多いかもしれません。
しかし、エコノミーピッキングは主に2本以上の弦をダウンピッキングやアップピッキングで弾くテクニックを指します。
一方、スウィープ奏法は3本以上の弦を演奏する際に使用するテクニックで、ほうきで掃くような見た目からその名が名づけられています。
ベースでエコノミーピッキングを演奏するコツは?
速いフレーズや滑らかなニュアンスを出したいときは、ベースでもエコノミーピッキングを使用するケースがあります。
ベースでエコノミーピッキングを演奏する方法は、基本的にエレキギターと同じです。 なるべく最小限の動きでスムーズに弾けるように意識し、メトロノームを使いながら練習を始めましょう。
まとめ
ギターのエコノミーピッキングは、弦移動をスムーズに行うためのテクニックです。ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返すことで、最小限の動きで演奏できます。
正確なリズムを保つためにはメトロノームを使った練習が重要です。ピッキングの腕だけでなく、左手のミュートもしっかり意識することで、よりスムーズな演奏につながります。
エコノミーピッキングを練習することで演奏の幅が広がるだけでなく、より音楽的に表現できるようになります。ぜひこの記事を参考にチャレンジしてみてください。