ギターを弾く上で、1弦以上の異なる弦をまたいで演奏する方法をストリングスキッピングと呼びます。単純にスキッピングと呼ばれることも多く、3本以上弦を飛ばして演奏するケースも珍しくないでしょう。
スキッピングをマスターすることでアルペジオをはじめフレーズの音域を広げられるため、よりギターの魅力を引き出すことができます。
本記事では、ストリングスキッピングの基本的な練習方法や、練習する上でのコツを紹介します。
この記事のポイント
ストリングスキッピングの練習方法
ストリングスキッピングの練習方法には、下降、上昇、アルペジオなど、さまざまな種類があります。ここではストリングスキッピングの練習方法を紹介します。
下降の練習フレーズ
まずは下降の動きを取り入れたスキッピングの基本的なフレーズから練習しましょう。ピッキングの動きはオルタネイトピッキングが基本となります。まずは各弦の距離感に慣れるところからチャレンジしてみてください。
上昇の練習フレーズ
下降の動きに慣れたら次は上昇の動きを練習していきます。こちらも下降のフレーズと同じようにオルタネイトピッキングが基本です。
ピッキングをする手の動かし方は同じですが距離感が異なるため、手元を見ずに弾けるようになるまで練習を繰り返しましょう。
アルペジオの練習フレーズ
Cコードを駆使したアルペジオの練習パターンです。ここではスキッピングを取り入れるため、テンポキープをはじめ難易度が少し上がります。
無理に速いテンポで練習するとピッキングミスにつながり、変なクセも付きやすくなってしまいます。最初は遅めのテンポからはじめて確実に弾けるように練習しましょう。
ストリングスキッピングを練習するコツ
コツを意識しながら練習を続けることで上達のスピードもアップします。ここではストリングスキッピングを練習するうえで意識したいポイントを紹介します。
弦同士の距離感に慣れる
弦と弦の間を移動して演奏するスキッピングは、弦同士の距離感に慣れることが重要です。特に弦の距離感に慣れていない最初の頃は、弾きたい弦よりも手前にある弦を弾いてしまうことも珍しくありません。
一般的な6弦のギターであれば、上記の表の通り20通りの移動があります。弦同士の距離感を掴むためも、なるべく右手は見ないように練習しましょう。
手の重心ごと移動する
スキッピングで手を移動する際は、重心の位置を意識するとスムーズに移動でき安定した演奏につながります。
たとえば5弦を弾いた後に1弦に移動する場合は、その間の3弦の位置あたりに重心を移動するイメージです。次の弦の位置が遠くて弾きにくいのであれば、重心がどの位置に来るのか意識しながら練習して徐々に慣れていきましょう。
なるべくさまざまなフレーズを練習する
先述の通り、スキッピングをマスターするためには弦同士の距離感を身に着けることが重要です。それぞれの弦の距離感を掴むためにも、同じフレーズだけでなくさまざまなフレーズを練習してみてください。
今回紹介した上昇や下降、アルペジオなどさまざまなフレーズに挑戦してみてスキッピングの動きに慣れていきましょう。
できるだけ音をつなげるように意識する
スキッピングで指の移動を速くしすぎると、弦から指がすぐに離れてしまい音が途中で切れてしまうことがあります。
滑らかに音をつなげて演奏するには、なるべく直前に弾いた音はなるべく残すように意識しましょう。たとえば4弦から2弦にスキッピングする際は、2弦を弾く直前まで4弦を押さえ続けることがポイントです。
まとめ
ストリングスキッピングは、ギターを効率的に弾く上で欠かせないテクニックの一つです。ストリングスキッピングを上達したいのであれば、まずは弦同士の距離感に慣れるためにもさまざまなフレーズに挑戦してみましょう。
また、手の重心を意識して移動することでスムーズに演奏できるようになります。今回の記事を参考にぜひストリングスキッピングに挑戦してみて下さい。