トレモロピッキングは小刻みにピッキングを繰り返すことで、震えるようなサウンドを鳴らすテクニックです。

ロックでも積極的に用いられており、たとえばBUMP OF CHICKENのカルマでは、冒頭のイントロからトレモロピッキングを使用した印象的なフレーズを聴くことができます。

一見簡単な演奏に見えるかもしれませんが、一定の音量やリズムで弾き続けることが求められるため、安定して演奏するためにはそれなりの練習が必要です。この記事ではトレモロピッキングの練習方法と練習のコツを紹介します。

トレモロピッキングの練習方法

ここではトレモロピッキングを練習方法を紹介します。基本的なフレーズが弾けるようになったら後述するオクターブ奏法にも挑戦してみましょう。

トレモロピッキングの練習方法｜基本編

トレモロピッキングの基本を習得するには、まず全音符からの練習が効果的です。ポジションを切り替える際は左手の動きに右手が釣られないように注意しましょう。

一定の音量やスピードで弾き続けられるようになるまでには時間がかかりますが、根気よく練習に取り組むことで確実に上達につながります。まずはこのフレーズで基本的な動きに慣れてみてください。

トレモロピッキングの練習方法｜オクターブ奏法編

応用編では、オクターブ奏法を取り入れたトレモロピッキングを紹介します。オクターブ奏法は、1オクターブ離れた音を同時に弾く技法で、トレモロピッキングと組み合わせることでより厚みのあるサウンドを生み出せます。

複数の弦を同時に弾くため、ストロークの幅が広くなることが特徴です。まずは2本の弦を鳴らす練習から始め、徐々にポジションの移動にチャレンジしていきましょう。

トレモロピッキングを練習するコツ

トレモロピッキングを上達するには、ただ繰り返し練習するだけでなく、効果的な練習方法を知ることが大切です。ここでは、トレモロピッキングの上達を加速させるコツについて詳しく解説します。

脱力した状態を心がける

トレモロピッキングでは素早い手の動きが求められるため、手首のスナップが重要です。しかし、力を込めすぎると手首の動きが制限され、ピックが弦に引っかかりやすくなってしまいます。

また、肘が張った状態も手首の動きを妨げ、演奏を不安定にする原因となります。脱力の加減がわからない場合は、あえて力を入れて弾いてみてから徐々に力を抜いていき、弾きやすい状態を見つけることがコツです。

ピックの持ち方を工夫する

手首を速く動かすためには、ピックの持ち方も重要なポイントです。ピックを立てた状態で弾くと弦に引っかかりやすく、速いピッキングが難しくなる場合があります。

そのような場合は、ピュアアングルを意識してピックを少し斜めに当てるようにすると、弦との接触がスムーズになり、より速いピッキングが可能になります。また、ハミングバード奏法のように中指と親指でピックを持って垂直に当てる方法も効果的です。

メトロノームを使って均一の速度で練習する

トレモロピッキングは単音を一定の速度で弾き続ける奏法であるため、安定したリズムキープが不可欠です。演奏中にリズムが崩れないようにするためにも、メトロノームを使って練習しましょう。

初めは80BPM程度の遅いテンポから始めて、動きに慣れていくことがポイントです。徐々にテンポを上げていくことで、より速いトレモロピッキングも安定して演奏できるようになります。

テンポによって弾く回数を決める

トレモロピッキングで弾く回数に決まりはありませんが、テンポに合わせて16分音符や6連符などの弾く回数を決めることがコツです。途中で数が変わると音が一定に聞こえなくなるため、一度決めた数で弾き続けましょう。

また、同じテンポでも弾く回数を変えたり、さまざまなテンポで練習したりすることで、トレモロピッキングで表現できるニュアンスの幅も広がります。

なるべく継続して練習する

ギターの上達には練習が不可欠です。特にトレモロピッキングは速いスピードで正確なピッキングが求められるため、身につけるには何度も練習を繰り返す必要があります。

いきなり速いスピードで弾こうとせず、ゆっくりしたスピードから練習を始め、慣れてきたらテンポを上げていくことが大切です。これにより、素早いピッキングでも安定して弾けるようになります。

まとめ

トレモロピッキングは、ギター演奏に独特の震えるようなサウンドをもたらす重要なテクニックです。練習の際は、脱力した状態を心がけ、ピックの持ち方も工夫することがポイントです。

また、メトロノームを使用して均一の速度で練習し、テンポに応じて弾く回数を決めることで、より安定した演奏につながります。

いきなり弾けるようになる奏法ではないため、根気強く練習を続け、自分だけの個性的なサウンドを創り出していきましょう。