ギターの状態を良好に保つためには定期的なお手入れが大切です。
しかし、間違ったやり方でお手入れをしてしまうと、ギターの寿命を縮める原因にもつながります。
そのため、あらかじめ正しいやり方を知っておきましょう。
この記事ではギターのメンテナンスに必要なアイテムやお手入れ方法を紹介します。
初心者から上級者まですべてのギタリストが自分のギターを長く愛用できるよう、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
ギターのお手入れに必要なアイテム
ギターのコンディションを長期間保つには適切なお手入れが欠かせません。
そのためには、ギターの最適な状態に維持するためのアイテムが必要です。
ここではギターのボディ、弦、指板、フレットなどギターメンテナンスに役立つ基本アイテムを紹介します。
クロス
ギターのボディや弦を清潔に保つためにはクロスが欠かせません。
乾拭きのみならず、ポリッシュやレモンオイル、金属磨きを含ませて使用することでより効果的なお手入れが可能です。
素材も豊富でネル製やスエード製、本革製など、用途に応じてさまざまな種類のクロスを使い分けることもできます。
また、特定のメンテナンス用途に特化したポリッシュや研磨剤入りクロスもあります。
これらを活用することで、ギターのメンテナンスをより効率的に行えるでしょう。
ポリッシュ
ポリッシュはギターの汚れを落としや艶を出すために使用されます。
ギターの塗装や仕上げによって最適なポリッシュが異なります。
たとえば、ポリウレタン塗装にはさまざまな種類のポリッシュが使用できますが、ラッカー塗装やオイル仕上げのボディには専用の製品を選ぶ必要があります。
塗装を保護しつつ美しい外観を維持するためには、ギターの仕上げに合ったポリッシュを使いましょう。
レモンオイル
レモンオイルは指板の清潔保持と保湿に不可欠です。汚れを落とし、木材の乾燥を防ぐ高い保湿効果を持っています。
また、レモンオイル以外にもオレンジオイルといった保湿効果が高いオイルが存在し、いずれもギターのメンテナンスに用いられています。
金属磨き
金属磨きはフレットをはじめ金属部品に使用するアイテムです。
主にフレットの汚れを落としや艶を復活させるために使用します。
金属以外の部位には使用できないため、フレットに使用する際はマスキングテープで指板を保護しながら作業を行います。
ストリングクリーナー
ストリングクリーナーは、弦を清潔に保ちパフォーマンスを向上させるアイテムです。
クロスにクリーナーを吹き付けてから弦を拭くことで、汗や皮脂、その他の汚れを効果的に取り除きます。
これにより、錆の発生を抑制して弦の寿命を延ばすことができます。さらに、弦の滑りを良くすることで演奏しやすさも向上します。
マスキングテープ
フレット清掃時は金属磨きが指板に付着しないようマスキングテープを使用します。
マスキングテープは、ギター専用品以外にもホームセンターや100円ショップで容易に入手可能です。
基本的に粘着力は弱めでギターを傷つけずに使用できるのが特徴です。
ただし、製品によっては粘着力が強いものもあります。そのため、使用前に一度粘着力を落としてから使うことをおすすめします。
交換用の弦
弦を交換する際には適切な交換用の弦が必要です。エレキギター用の弦では09-42や10-46のゲージが一般的で、アコースティックギターでは12-53がよく使用されます。
弦のゲージを変えるとギターの張力が変わり、ネックの反りに影響を及ぼす可能性があります。不安な場合は以前と同じゲージの弦を選ぶことと安心です。
ストリングワインダー
ストリングワインダーは、ペグに装着して使用するアイテムで、弦の交換や緩める作業を効率的に行えます。
複数のギターのペグに対応可能なタイプが多いため、このツール一つでさまざまなギターの弦交換に役立ちます。
ストリングカッター(ニッパー)
ギター弦の交換に欠かせないのがストリングカッター、またはニッパーです。
ストリングカッターはギター専用のアイテムですが、一般的なニッパーでも代用可能です。
特に太い弦を切る際には、切れ味の良いものを選ぶと少ない力で簡単にカットできます。
ギターのお手入れ方法【部位別】
ギターを最適な状態で保つためには、各部位に応じた適切なお手入れ方法を理解したうえで実践しましょう。
この見出しでは、ギターの主要な部位ごとに清掃やメンテナンスのための具体的な手順を説明します。
ボディ、ネック、指板、フレット、弦など、ギターを構成する各部位のお手入れ方法を学び、ギターの性能と美しさを長期間保ちましょう。
ボディのお手入れ方法
【必要なもの】 ポリッシュ クロス |
ギターのボディのお手入れは乾拭き掃除が基本です。
汚れがひどい場合や艶出しを目的とする場合は、ポリッシュを使用すると効果的です。
ポリッシュを使用する際は、直接ボディに吹きかけるのではなく、クロスに吹き付けてから拭き上げる方法がおすすめです。
ギターの塗装や仕上げによっては、使用できないポリッシュもあります。
ポリッシュを使用する際は、事前に自分のギターの塗装に適しているのか確認しておきましょう。
ネックのお手入れ方法
ギターのネックは演奏性と音質に直接影響を与える重要な部位です。
この見出しでは、ギターを最適なコンディションに保つためのポイントをご紹介します。
指板
【必要なもの】 レモンオイル クロス |
指板のお手入れは、ギターの演奏性を保つために不可欠です。特に指板は手が直接触れるため汚れやすく、定期的な清掃と保湿が必要となります。
お手入れの際は先に弦を外すか緩めておくと作業が簡単です。
その後レモンオイルを染み込ませたクロスで優しく磨くことで、指板の乾燥を防いできれいな状態が保てます。
その際にレモンオイルが弦に付着しないよう注意し、もし付着した場合はすぐに拭き取りましょう。
フレット
【必要なもの】 クロス 金属磨き マスキングテープ |
フレットは長く使用していると黒ずんでくるため、定期的に磨く必要があります。
フレットを磨く際は、作業がしやすいよう事前に弦を緩めるか外しておきましょう。
次に指板の木部に金属磨きが付かないよう、マスキングテープで指板を保護します。
金属磨きは一度クロスに含ませてから使用してください。
フレットを磨き終わったら、テープを剥がしてフレットに残った研磨剤を丁寧に拭き取ります。
弦のお手入れ方法
ギター弦の寿命を延ばし音質を保つためには、適切なお手入れが必須です。
ここでは弦のクリーニングと交換の基本的な方法を紹介します。
弦のクリーニング
【必要なもの】 クロス ストリングクリーナー |
弦はフレットと同じように直接指が触れやすいため、汗や脂による錆や劣化がしやすいパーツです。
そのため、コンディションを維持するためにも定期的にクリーニングしましょう。
弦のクリーニングには、ストリングクリーナーをクロスに吹き付けて弦を拭く方法が一般的です。
その際はクロスで弦を包み込むように塗布して汚れを除去します。
弦の交換
【必要なもの】 ニッパー ストリングワインダー 交換用の弦 |
弦の音色が悪化したり錆びたりした場合は、新しい弦に交換することで解決できます。
交換作業には、まずストリングワインダーで弦を緩めてニッパーで不要な弦をカットして除去しましょう。
次に新しい弦をブリッジに通します。適切な長さにカットした後はペグに固定して巻きつけてください。
弦を適切に張った後はチューニングを行い、正しく合えば弦の交換作業は完了です。
ギターのお手入れに関するよくある質問
最後にギターのメンテナンスに関してよくある質問とその回答を紹介します。
お手入れの頻度はどれぐらいが最適?
ギターのお手入れ頻度は、演奏スタイルや使用状況に左右されます。
ただし、一般的には2〜3ヶ月に1回程度のメンテナンスが推奨されます。
もちろん定期的なお手入れにより、楽器を常に良い状態に保つことができるでしょう。
また、弦交換の際に指板やフレットの清掃を行うことで、メンテナンス作業を効率的に済ませることが可能です。
演奏後にクロスでギターを軽く拭くだけでも清潔な状態を保ちやすくなります。
ギターのお手入れは100均のアイテムでも大丈夫?
100均のアイテムでもギターのお手入れには十分対応可能です。
たとえば、クロスやニッパーやドライバーなどの基本的な工具は100均でも手に入ります。
ただし、サイズが小さいものやギター専用でないものは、専用品と比べて使い勝手が劣る場合があります。
使用に不安がある方は楽器店で販売されている専用品を候補に入れましょう。
クラシックギターはどのようにお手入れすればいいの?
クラシックギターのお手入れ方法は、これまで紹介した方法と基本的に同じです。
具体的には定期的な拭き掃除や弦の交換で良好なコンディションを維持できます。
ただし、トラスロッドがないクラシックギターもあります。
そのため、ネックぞりが気になる方や長期間弾かない場合は、弦を緩めておくと安心です。
まとめ
ギターのお手入れに必要なアイテム、部位別のお手入れ方法、お手入れに関するよくある質問について詳しく解説しました。
ギターを適切にメンテナンスすることで、サウンドや見た目といったギターのコンディションを維持できます。
また、ギターのメンテナンスはギターを売却する際にも役立ちます
ギターの状態が良いほどマイナス査定になるリスクを避けられるため、ギターの売却を考えているのであれば、ぜひ今回紹介した内容を参考にしてみてください。