ギターのカッティングとは、ブラッシングや休符を織り交ぜる演奏奏法です。チャカチャカと歯切れのよいサウンドが特徴で、リズムを強調させたフレーズを中心にさまざまなジャンルで演奏されます。
たとえばUNISON SQUARE GARDENの「シュガーソングとビターステップ」では、冒頭15秒のイントロからカッティングの軽快なフレーズを聴くことができます。
カッティングを演奏するためには、安定したストロークや丁寧なミュートが求められるため、練習の積み重ねが重要です。
まずは16分符のフレーズに慣れるところから練習を始めましょう。この記事では、カッティングの練習方法と練習のコツについて紹介します。
この記事のポイント
カッティングのやり方
上の楽譜は16分符をベースとしたカッティングの基本的な練習パターンです。初めてカッティングを練習するなら、まずはこのフレーズで動き方を覚えましょう。
カッティングはある程度テンポが速いと勢いをつけやすいので、最初は100程度のBPMから練習しましょう。慣れてきたら休符や発音させる位置をずらしてみて、リズムに変化をつける練習にもチャレンジしてみてください。
カッティングを練習するためのコツ
カッティングをマスターするためには、メトロノームを使い、右手のふり幅が一定になるように意識しましょう。ここではカッティングを練習するためのコツをいくつか紹介します。
メトロノームを使って右手の振り幅を一定に練習する
リズミカルな演奏が重視されるカッティングは、リズムキープが重要です。一定の振り幅で演奏するように心がけると、リズムが安定し音もそろいやすくなります。
最初はメトロノームを使って、リズムがずれないように練習することがポイントです。ゆっくりしたスピードから練習を始めて、慣れてきたらテンポを上げると、速いBPMでも安定してカッティングを演奏できるようになります。
素早く弾くことを心がける
カッティングを弾くスピードが遅いと音がまとまって聞こえず、キレの良いリズムを出すことができません。遅いテンポでもストロークするときは、素早く弾ききることがポイントです。
特にアップストロークはダウンストロークと比べて力を入れにくく、スピードも遅いため慣れが必要です。カッティングを練習するときは、どちらのストロークも素早く行うように心がけましょう。
ピッキングの軌道を意識して練習する
素早いピッキングやキレのあるサウンドを出すには、ピックの軌道が重要です。ダウンピッキングをする際は、なるべく真下に弾くよう心がけましょう。
反対にアップピッキングは真上に弾くことがコツです。その際に弦がピックにあたる角度をなるべく同じように意識すると、弦ごとの音量差が出にくく、音のばらつきも防げます。
最初は慣れないかもしれないですが、何度も練習してカッティングの動きをマスターしましょう。
左手は弦から浮かせ過ぎない
カッティング中にミュートをかける際は、弦から指を離しすぎると余分な音が鳴りやすくなってしまいます。
ミュートをする際は、弦を押さえる力を弱める程度にし、指が弦から離れすぎないように注意しましょう。
なるべく余韻は残さない
カッティングの音を出すときは、なるべく音が短くなるように心がけると、引き締まったサウンドに聴こえます。
特に音を鳴らす箇所とミュートする箇所が細かく入れ変わるフレーズは、音のオンオフを強調させるように弾くとメリハリがつけやすいです。
ほかにもミュートがしっかりできていないと、速めに音を切っても余韻が残る原因になります。カッティングを弾くときは、なるべく余韻を残さないようにミュートも工夫しましょう。
慣れてきたら空ピッキングも練習する
空ピッキングとはいわゆる空振りのことで、カッティング中の休符を表現する際に用いられるテクニックです。
カッティングでは空ピッキングを織り交ぜることで、休符を含めた緩急のあるリズムが演奏しやすくなります。空ピッキングを行う際は、ギターを弾かないタイミングでピックを弦の上を通過させることがポイントです。
空ピッキングができないと、ストロークの順番が入れ替わってしまったり、リズムが崩れてしまったりするので、カッティングの練習にも取り入れましょう。
ギターのカッティングに関するよくある質問
ここではギターのカッティングについてよくある質問とその回答を紹介します。ほかの双方との違いを中心にカッティングに関する内容をまとめました。
カッティングとブラッシングの違いは?
カッティングとブラッシングはいずれも譜面の表記が共通しており、一見似ているかもしれません。しかし、実際のサウンドは異なります。カッティングはチャカチャカとリズムを意識した音が特徴です。
一方、ブラッシングは常にミュートを掛けた状態となるため、音程がなく効果音に近いサウンドとなっています。ほかにも右手でミュートすることもあるカッティングに対して、ブラッシングのミュートは基本的に左手のみです。
ギターのブラッシングについては下記で解説しているので、こちらも参考にしてみてください。
ギターのブラッシングとは?できない人が知りたいやり方や練習のコツを紹介
カッティングとミュートの違いは?
カッティングとミュートは弦の音を鳴らさないという点では同じですが、カッティングは合間に弦を鳴らして響きを止める演奏方法です。一方、ミュートは最初から音が出ないように弦を押さえるテクニックとなります。
ギターのミュートについては下記の記事でも紹介しているので、気になる人は確認してみてください。
まとめ
カッティングギターの練習方法とコツを紹介しました。空ピッキングやミュートを織り交ぜるため、最初は難しいと感じるかもしれません。
しかしコツさえ掴めば誰でも演奏できるようになります。カッティングを演奏したい人はこの記事を参考に練習を重ねて、弾きこなせるようにチャレンジしましょう。