オルタネイトピッキングは、ダウンピッキングとアップピッキングを交互に繰り返す演奏方法です。エレキギターやアコースティックギターを問わず、ギターの基本的なテクニックとして用いられます。
オルタネイトピッキングをマスターすることでリズムキープが上達したり、幅広いフレーズに対応しやすくなったりします。
ロックやジャズなど幅広いジャンルで用いられており、たとえばX JAPANの紅は、オルタネイトピッキングを使った速いフレーズが特徴的です。特に開始1分50秒のイントロやソロの部分でその技術が際立っています。
オルタネイトピッキングはシンプルな演奏方法ですが、規則的な動きを繰り返すため、一定の音量やテンポをキープするためにはある程度の練習が必要になります。まずはメトロノームをゆっくりに設定してからピッキングの動きに慣れましょう。
この記事ではオルタネイトピッキングの練習方法を紹介します。
この記事のポイント
オルタネイトピッキングの練習方法
上の楽譜はクロマチック練習の動きを取り入れた練習パターンです。
運指が崩れるとピッキングの動きもズレてしまうため、最初は遅いテンポで練習するとコツをつかみやすいでしょう。
慣れてきたらパターンの順番を入れ替えて下降の練習もすると幅広いフレーズに対応しやすくなります。
ポジションや弦の移動の距離を遠くするなど工夫しながらチャレンジしてみましょう。
オルタネイトピッキングを練習するコツ
オルタネイトピッキングをマスターするには、いくつかのコツを押さえて練習する必要があります。何に気を付けるべきなのかそれぞれ見ていきましょう。
練習では必ずメトロノームを使用する
オルタネイトピッキングを一定のテンポをキープして弾き続けるには、メトロノームを使った練習が不可欠です。
最初は60~72くらいのBPMで練習すると、初心者でも一定の速さでリズムキープの練習がしやすいでしょう。
慣れてきたら徐々にテンポを上げていくと速いBPMでも安定して弾けるようになります。
慣れないうちは開放弦で練習する
オルタネイトピッキングは正確なリズムキープが求められるため、まずは右手の練習を重点的に始めるとコツをつかみやすいでしょう。
特に初心者は運指とピッキングを同時に意識するのが大変なら、開放弦で練習すると右手のピッキングに集中しやすくなります。
上の楽譜は開放弦を駆使したオルタネイトピッキングの練習フレーズです。右手の音量やテンポが揃ってきて徐々に演奏に慣れてきたら左手の運指にチャレンジしてみましょう。
なるべく同じ音量で弾くことを心がける
オルタネイトピッキングはダウンピッキングとアップピッキングを繰り返す演奏方法となるため、無意識に練習していると音量がバラバラになりがちです。
特にアップピッキングはダウンピッキングと比べて力を入れにくいため、最初は音量が不安定にならないように注意しましょう。
また、音量を揃えるにはそれぞれのピッキングだけを個別に練習することも効果的です。慣れてきたらそれぞれのピッキングを組み合わせるとコツをつかみやすいでしょう。
ピックの当て方、角度を工夫する
ピックの当て方によってサウンドや弾き心地が異なります。ピックを浅めに当てると音量は出にくいものの、コントロールしやすいでしょう。
一方、ピックを深めに当てるとコントロールしにくくなりますが、大音量で演奏しやすくなります。
また、ピックを当てる角度によって弾きやすさが変わります。オルタネイトピッキングを演奏するなら弦の抵抗が少ない順アングルがおすすめです。
ただし、角度をつけすぎると弾きにくくなりノイズが発生する原因となるため、45度以上は傾けないように意識しましょう。
力みすぎない
力を入れすぎてしまうと弦とピックの摩擦が強くなりピッキングしにくく、音も固くなってしまいます。
ほかにも音量やテンポが揃いにくくなり、スムーズなピッキングを妨げる原因となります。ピックを持つ力は軽く指でつまむ程度で十分です。
スムーズなオルタネイトピッキングを弾くためにも、力みすぎに注意して脱力しながら弾くことを心がけましょう。
オルタネイトピッキングに関するよくある質問
ここでは、オルタネイトピッキングに関するよくある質問について解説します。
オルタネイトピッキングが引っかかる原因とは?
アップピッキングはダウンピッキングと比べて力を入れずらく、引っかかりやすいと感じる人も多くいます。特にアルペジオなど弦を跨いだオルタネイトピッキングをする時は、鳴らしたくない弦に引っかかってしまうことも珍しくありません。
オルタネイトピッキングで引っかからないようにするにはピックの持ち方が重要です。
ピックを強く持ちすぎてしまうと弦の抵抗に逆らってしまい、ピックが弦に引っかかりやすくなります。
また、アップピッキングの際にピックが上向きになりすぎていると、すくいあげる形になってしまい、余計な弦と接触するリスクが上がります。オルタネイトピッキングが引っかかりやすいなら、ピックの持ち方や角度に注意しましょう。
ベースやアコギのオルタネイトピッキングの練習方法は
ベースやアコギはエレキギターと比べると弦のテンションや太さ、ネックの大きさが違いますが、基本的なオルタネイトピッキングの練習方法は同じです。今回紹介した方法を参考にチャレンジしてみましょう。
特にベースはリズム感が求められる楽器なので、正確なリズムで練習することが重要です。
ピックの振り幅を大きくしすぎず、一定の音量とテンポで弾けるように意識しましょう。
まとめ
この記事ではオルタネイトピッキングについて解説しました。オルタネイトピッキングはギターを演奏する上で欠かせないテクニックです。オルタネイトピッキングを引けるようになりたい人は、今回紹介した練習方法やコツを参考にぜひチャレンジしてみてください。