ギターの演奏テクニックの中でも、トリルは音楽の表現力を高めるために欠かせない奏法の1つです。トリルとは、高い音と低い音を素早く交互に出す演奏方法で、楽譜ではTRと記載されることもあります。
ギターでトリルを演奏する際は、ピッキングをせずにハンマリングとプリングを繰り返して音を出します。トリルはギターソロを中心に、表現力や装飾を加えたい時に使われるテクニックです。この記事では、トリルを習得したいギター初心者に向けて、トリルの練習方法と練習のコツを紹介します。
この記事のポイント
ギターのトリルのやり方
ギターのトリルの演奏はハンマリングとプリングの繰り返しが基本です。ハンマリングをする際は、指を立てて力を込めずに押さえるようにしましょう。一方、プリングは単に指を弦から離すのではなく、押さえている指をひっかけるようにして音を出すことが大切です。
最初は初心者でも練習がしやすい開放弦を駆使したトリルがおすすめです。太さのある5弦や6弦から始めると、音量を出しやすく弾き方のコツもつかみやすくなります。慣れてきたら1~4弦にもチャレンジしてみましょう。
ギターのトリルを練習するコツ
トリルを上手に演奏するためには、いくつかのコツを抑えておくことが重要です。ここからは、トリルを練習する際のポイントを3つ紹介します。
指を大きく動かさない
トリルを練習する際は、指を大きく動かさないことがポイントです。指を大きく動かしてしまうと、素早い演奏が難しくなってしまいます。
トリルを練習するときは、なるべく最小限の動きを心がけるようにしましょう。早いフレーズにも対応しやすくなります。また、余分な力が入っていると指が動かしづらくなるため、脱力することもポイントです。
全ての指で鳴らせるように練習する
トリルを練習する際は特定の指だけでなく、すべての指で演奏できるように練習することが大切です。これにより、指の独立性や持久力のアップにつながります。
1つのフレーズでも、弦を押さえる指を変えて練習すると、練習のバリエーションが増えて効果的です。トリルの動きに慣れていない指があれば、一度テンポを落として徐々にスピードを上げてコツをつかみましょう。
練習の合間には休憩を入れる
トリルのスピードや音量を上げるためには、繰り返し練習を続けてコツをつかむことが大切です。しかし、長時間弾き続けると痛みを感じやすく腱鞘炎のリスクも高まります。
特にトリルは同じ手の動きを繰り返す演奏方法なので、練習しすぎると腱鞘炎になりやすいのです。長時間練習したい場合は、3分練習したら1分休むなど、こまめに休憩を入れるようにしましょう。
ギターのトリルに関するよくある質問
ギターのトリルに関してよくある質問とその回答を紹介します。
トリルの演奏に筋肉は必要?
トリルを演奏するときに力んでしまうと動きが遅くなるため、強く弾くための筋肉は必要ありません。ただし、脱力をした状態で指を素早く動かすためには、一定の握力が求められます。
握力を付けるためには継続した練習が大切です。速弾きの上達にもつながるため、今回紹介した内容も参考にしながら練習を積み重ねていきましょう。
トリルとトレモロの違いって?
トリルとトレモロは、どちらも連続して音を鳴らす点では共通していますが、鳴らす音に違いがあります。トリルは主に隣り合う音を交互に鳴らす演奏方法です。
一方、トレモロは同じ音や隣り合わない別の音を素早く小刻みに演奏するケースを指します。
まとめ
ギターのトリルは、音楽の表現力を高めるために欠かせない奏法の1つです。トリルを習得するためには、ハンマリングとプリングの繰り返しが基本となります。
練習の際は指を大きく動かさず、すべての指で鳴らせるように練習しましょう。腱鞘炎にならないように合間に休憩を入れることもポイントです。
トリルを上手に演奏したい方は、今回紹介した内容を参考にしながら練習に取り組んでみてください。