世界中にはさまざまな楽器が存在します。名前を聞いたことがある楽器もあるかもしれませんが、実際にどんな楽器でどのように使われているのか分からない人も多いかもしれません。
楽器の種類が分かれば音楽への理解が深まり、これから楽器を始めたい人にとっても自分に合った楽器を見つけやすいでしょう。
この記事では世界中の音楽で使用される代表的な楽器を一覧で紹介します。楽器の名称や特徴についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のポイント
楽器一覧
楽器の種類 |
楽器の例 |
鍵盤楽器 |
ピアノ オルガン チェンバロ |
弦楽器 |
アコースティックギター エレキギター エレキベース バイオリン チェロ コントラバス |
管楽器 |
サックス クラリネット フルート トランペット |
打楽器 |
ドラムセット ティンパニ マリンバ |
電子楽器 |
シンセサイザー 電子ドラム、電子パーカッション サンプラー |
その他、民族楽器など |
カリンバ カホン シタール 三味線 |
鍵盤楽器
鍵盤楽器と呼ばれる楽器でも、たとえばピアノはハンマーを使って弦をはじいて音を鳴らすため、打楽器や弦楽器として紹介されることもあります。
ここでは鍵盤を使用して演奏する楽器を鍵盤楽器として紹介します。
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ピアノ
ピアノは知名度が高く、特にポピュラーな楽器として親しまれています。
音域が7オクターブほどと広く、伴奏からメロディーまで、ジャンルを問わず幅広い楽曲を演奏できます。
また、ソロ演奏にも適しており、表現力豊かな音色は演奏者の個性を際立たせます。
ほかにも音楽の基礎を学びやすいことから、初学者からプロまで幅広く愛用され、習い事としても人気の高い楽器です。
オルガン
オルガンはピアノと同じように鍵盤を用いて演奏します。
しかし、ピアノがハンマーで弦をはじいて発音する方法に対して、オルガンは圧縮した空気をパイプへ通して発音します。
この仕組みにより、オルガンは持続的な音が出しやすく、豊かな音色が魅力です。
また、オルガンにはいくつかの種類があり、空気を使用するリードオルガン以外にも、教会や劇場で使用されるパイプオルガンや電気の力で発音する電子オルガンなども存在します。
チェンバロ
チェンバロはピアノに似た構造を持ち、17~18世紀頃のヨーロッパ音楽を中心に用いられた歴史的な楽器です。
外見はピアノに類似していますが、独自のメカニズムにより、より繊細で柔らかな音色が特徴となっています。
また、ピアノとは違い足元にはペダルがなく、代わりにレジスターと呼ばれる装置を用いて演奏者が音色や音量を調整することができます。
弦楽器
弦楽器とはその名の通り、弦を振動させて音を出す楽器です。
弦楽器は、ギターやベースなどポップスで使用される楽器からバイオリンやコントラバスのようなクラシックで使用される楽器までさまざまジャンルで使用されます。
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ギター
ギターは主に6つの弦を使う楽器で、クラッシックからポップスロックまで、さまざまなジャンルで使用されます。
また、ギターは大きく分けてアコースティックギターとエレキギターの2種類に分けることができます。
アコースティックギター
アコースティックギターは、エレキギターのように電気を使用せず、生音で演奏するタイプのギターです。
弦の種類や構造によってフォークギターとクラシックギターに分かれます。
フォークギターはスチール弦を使用し、明るくパワフルな音色を持つことから、ロックやポップス、弾き語りなどに使用されます。
一方クラシックギターはナイロン弦を使用し、柔らかで繊細な音色が出るため、クラシック音楽やボサノバなどで使用される楽器です。
エレキギター
エレキギターはピックアップと呼ばれる装置を通して、弦の振動を電気で増幅させ、アンプで大きな音を奏でる楽器です。
主にポップスやロックといったジャンルで中心に使用され、エフェクターによって多彩な音色を奏でることができます。
また、カラフルなモデルや異なる形状のエレキギターも多く存在し、音色だけでなく、演奏者の個性や好みに合わせて選ばれる場合もあります。
エレキベース
エレキベースはエレキギターのようにピックアップを通じて大きな音で演奏する楽器です。
一方、エレキギターの弦の数が6本に対して、エレキベースは弦の数が4本で、主に低音域を担当します。
また、コードではなく、単音で鳴らすことが一般的であり、その力強い低音は楽曲に深みを加え、バンド演奏において欠かせない役割を果たします。
バイオリン
バイオリンはクラシック音楽を中心に使用され、4本の弦を弓を使って演奏する楽器です。
広い音域と豊かな表現力により、クラシックだけでなく、ポップスなど幅広いジャンルで使用されています。
また、バイオリンは知名度が高く、年齢を問わず多くの人に親しまれる楽器でもあります。
シンプルな構造で音色や演奏に個性が出やすいため、安定した演奏をするためにはある程度の練習が求められるでしょう。
チェロ
チェロは、バイオリンと比べて2倍ほど大きく、演奏する際は楽器を立てることが特徴です。バイオリンと同じように4本の弦を持ち、弓で弾いて演奏しますが、チェロのほうが低い音域を担当し、より深みのある音を奏でます。
オーケストラや室内楽で使用される機会の多い楽器ですが、ポップスなどでも活用されることもあります。
コントラバス
コントラバスはチェロよりもさらに大型の弦楽器で、ウッドベースとも呼ばれます。
クラシック音楽以外にも、吹奏楽やジャズなどさまざまなジャンルで演奏される楽器です。
温かみのある低音域と迫力ある音色から、バンドやオーケストラにおいて重要な役割を果たします。
また、高さが約180センチほどあるため、通常は立って演奏されることが一般的です。
管楽器
管楽器は主に木管と金管に分かれ、それぞれ音色や形が大きく異なります。
ここでは代表的な管楽器を4つ紹介します。
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サックス
サックスはメロディーや伴奏だけでなく、ソロの機会も多い楽器で、見た目の華やかさから、吹奏楽では花形の楽器として知られています。
また、吹奏楽以外にもジャズやポップスなどでも使用されることも特徴です。
サックスには大きく分けて、 ソプラノサックス、 アルトサックス、テナーサックス、 バリトンサックスの4種類があります。
それぞれサックスごとに音域や形が異なり、特に吹奏楽では同じサックスパートでも曲によっては別々のサックスを用いて、多彩な役割を果たします。
クラリネット
クラリネットはメロディパートを演奏する機会が多い吹奏楽では欠かせない楽器です。
中〜高音域を担当し、その豊かな音色がアンサンブルに深みを与えます。
また、サックスと同じように音域によって異なる種類のクラリネットが存在し、同じパートでもそれぞれ違う楽器を用いることもあります。
代表的なクラリネットの種類にはエスクラリネット、ベークラリネット、アルトクラリネット、バスクラリネットなどがあります。
フルート
フルートは主に高音域を担当し、メロディーラインを受け持つことも多い楽器です。
横向きに構える姿は特徴的で、華やかな音色は吹奏楽からオーケストラ、ポップスまで幅広いジャンルで愛されています。
また、使用せずに空気を振動させて音を出すことから、エアリード楽器とも呼ばれます。
トランペット
トランペットは音色が明るく、抜けるような高音も得意なため、メロディーラインを担当することが多い楽器です。
また、楽器としても知名度が高く、ソロの機会も多いパートなので、サックスと同じように吹奏楽の中でも花形の楽器として注目されています。
また、曲によっては、より柔らかな音色が出せるコルネットやフリューゲルホルンなどもトランペットの仲間として使用されることもあります。
打楽器
その名の通り叩いて音を出す打楽器は、独特の音色でリズムや効果音を担当することが多く、種類も豊富なことが特徴です。
ここではクラシックやポップスなどで使用される代表的な打楽器を紹介します。
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ドラムセット
ドラムセットはスネアドラムやバスドラム、シンバル、タムタムなど多くの打楽器を組み合わせた楽器です。
これらを1人の奏者が両手両足を使って演奏し、主にリズムを刻む役割を果たします。
厳密な組み合わせも決まってはいないため、演奏者によって細かなセッティングが異なることも特徴です。
ドラムセットはロックやポップス、ジャズなどさまざまなジャンルで幅広く使用されています。
ティンパニ
ティンパニはペダルやハンドルで音階を調整できる太鼓で、通常4~5台が1セットになって使用されます。マレットを用いて演奏し、他の太鼓とは異なり皮の中心ではなく端を叩いて演奏するのが特徴です。
音程を調整できるため、ロールでハーモニーを奏でたりするなど、ほかの打楽器にはできない幅広い表現が可能な楽器として、クラシックや吹奏楽を中心に重要な役割を果たしています
マリンバ
マリンバは大型の木琴で、音版をマレットで叩くことで発音する打楽器です。
音域が5オクターブほどと広く、マレットを複数持って和音を奏でる演奏を行うこともあります。
その豊かな音色と幅広い音域から、オーケストラや吹奏楽など様々な音楽ジャンルで重要な役割を果たしています。
電子楽器
電子楽器は電気を使用して発音する楽器として、さまざまなジャンルで使用されています。
ここでは代表的な電子楽器を紹介します。
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シンセサイザー
シンセサイザーは、「合成する」という意味の「シンセサイズ」が名前の由来となっており、電子回路を通じて様々な音を生成する楽器です。
ピアノやギターの音の再現からピコピコした電子音まで再現でき、その多様性から幅広い用途で使用されています。
また、異なる音源や回路によって、アナログシンセサイザーやFMシンセサイザーなど、さまざまな種類が存在することも特徴です。
電子ドラム、電子パーカッション
電子ドラムや電子パーカッションは、パッドを叩き、その振動をセンサーで感知して音を発生させる楽器です。
通常の打楽器とは異なり、スピーカーやヘッドフォンから音が出るため、音量の調節がしやすく、練習用途としても利用されます。
ほかにも通常のドラムと電子パーカッションなどを組み合わせて、効果音的に使用できることも特徴です。
また、ゴム製のパッド以外にも、メッシュ製の皮(ヘッド)を使用し、消音性を高めたタイプも存在します。
サンプラー
サンプラーは、楽器の音や音声をサンプリング(録音)して再生する機器を指します。
録音された音をそのまま再生するだけでなく、音の長さや音程、エフェクトなどで加工して別の音に変えることも可能です。
楽器としてだけでなく、演劇やイベントの効果音出しにも広く利用され、様々な用途で使用できることも特徴です。
その他、民族楽器など
これまで紹介した楽器以外にも世界にはさまざまな楽器が存在します。
ここでは民族楽器を中心にその他の楽器を紹介します。
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カリンバ
カリンバは、本体に固定された金属製の細い板を指ではじいて演奏するアフリカの民族楽器です。オルゴールのようなやさしい音色が特徴で、ハンドオルゴールや親指ピアノとも呼ばれています。
指ではじけば簡単に音を出すことができ、取り扱いも簡単なので、初心者でも演奏しやすく、いつでも気軽に楽しめる楽器です。
カホン
カホンはペルー発祥の楽器で、スペイン語で「箱」を意味するように、木箱のような形をした打楽器です。楽器の上に乗って演奏するタイプのほか、足の間に挟んで演奏するタイプも存在します。
元々はフラメンコなどで使用されていましたが、ドラムセットのような音が出せることから、フォークギターと共にポップスなどでも使用される機会が多い楽器です。。
シタール
シタールは、北インドの伝統音楽に用いられる民族楽器です。7本の演奏弦と13本の共鳴弦が特徴的で、独特の音色と響きがあります。
また、その豊かな表現力は北インド音楽だけでなく、ロック系の音楽を中心に幅広い音楽ジャンルで重要な役割を果たしています。
三味線
三味線は、その名の通り、3つの弦で演奏する日本の和楽器です。独特の音色と奥深い表現力があり、伝統的な日本の音楽や舞台音楽で幅広く使用されています。
三味線は調弦と呼ばれるチューニングが複数種類あり、曲によってその調弦を変えることも特徴です。これにより、幅広い曲に対応でき、表現のバリエーションも豊かにしています。
楽器の種類に関するよくある質問
ここでは楽器の種類に関してよくある質問とその回答を紹介します。
吹奏楽で使われる楽器は?
吹奏楽では、トランペットやサックス、フルートなどの管楽器が主に使用されます。
他にも編成によっては、コントラバスのような弦楽器も用いられることも特徴です。これらの楽器が組み合わさり、豊かな音楽を奏でます。
また、パーカッションとしてティンパニやスネアドラム、シンバルなども使用されます。
吹奏楽で使用される様々な楽器についての詳細はこちらの記事で紹介しています。気になる人はこちらも参考にしてみてください。
小学校においてある楽器って?
小学校では、リコーダーや鍵盤ハーモニカなどの楽器が音楽の授業でよく使用されるため、生徒たちにとってなじみ深い楽器といえるでしょう。
また、音楽室にはピアノやオルガンが設置され、楽器の基礎を学ぶ場として活用されています。ほかにも、スネアドラム(小太鼓)、バスドラム(大太鼓)、シンバルなどの打楽器も合奏でよく使用されます。
日本の代表的な楽器は?
日本の楽器は和楽器として知られ、三味線や琵琶などの弦楽器、尺八などの笛、和太鼓や拍子木などの打楽器が代表的なものとしてあげられます。
これらの楽器は伝統的な日本の音楽や舞台芸術で広く使用され、独自の音色や奏法が魅力的です。和楽器は日本の文化や歴史と深く結びついており、日本独自の音楽表現を生み出しています。
まとめ
楽器には鍵盤楽器や弦楽器、管楽器、打楽器などさまざまな種類があります。
それぞれ音色や形状、役割などが異なるため、これから楽器にチャレンジしてみようと思う人は、記事の内容を参考に自分に合った楽器を探してみてはいかがでしょうか。
また、別の楽器に乗り換えたいのであれば、今まで使っていた楽器や使わなくなってしまった楽器を売って、新しい楽器の購入費用に充てることも方法です。
楽器の買取屋さんは、全国エリアで買取を受け付けている楽器買取の専門店です。出張見積もりの費用も無料ですので、気になる人は、ぜひお気軽にお問い合わせください。