ジョイントとは、同じフレットの異なる弦を素早く弾く際に用いられるギターの奏法です。 ジョイントをマスターすることで、異弦同フレットの音を自由に混ぜることができ、ソロやアドリブの幅が広がります。
ロック音楽でも積極的に取り入れられており、The Beatlesの「A Hard Day's Night」では開始1分30秒のギターソロでジョイントを聴くことができます。
また、ブルースの進行でもジョイントが多用されるので、ギターの基礎練習としてもマスターしておきたい奏法の一つです。この記事では、ジョイントのやり方や練習のコツ、よくある質問について紹介していきます。
この記事のポイント
ジョイントギターのやり方
ジョイントを駆使した基本的な練習パターンで練習していきましょう。 ジョイントは同じフレットを連続して弾くため、先に弾いた音が残りやすく、ミュートが重要になります。
特に単音のフレーズや歪みがかかっている状態だと、残った音が目立ちやすく音が濁る原因になります。
最初はテンポをゆっくり落として、ミュートをしながら確実に弦を弾き分ける練習をしましょう。弾いた音をミュートするときは、第一関節の曲げ伸ばしでコントロールすると、慣れたときに速いフレーズに対応しやすくなります。
ジョイントギターを練習するコツ
ここではジョイントの練習のコツを5つ紹介します。最初は慣れない動きかもしれませんが、意識して練習することでスムーズに弾けるようになるでしょう。
最初はギターを持たずに練習するとコツをつかみやすい
ジョイントでは第一関節の曲げ伸ばしの動きが重要ですが、動き方のコツがつかめないときは、最初にギターを持たずに練習すると感覚をつかみやすくなります。
ギターを持たずに練習するときは、左手の親指と人差し指でOKサインを作って動かしてみましょう。
この動きはジョイントの動きと同じなので、何度か繰り返して慣れてきたら、実際にギターを持ってチャレンジしてみてください。
上昇パターンから練習する
練習用の譜面では上昇と下降のパターンを連続して弾いていますが、動きに慣れていないのであれば、上昇パターンのみの練習から始めましょう。
上昇パターンはあらかじめ指を寝かせることで素早く高い弦を弾けるため、下降パターンよりも演奏しやすいです。
一方、下降パターンは事前に低い弦を押さえるために準備をしておく必要があります。最初は上昇パターンから始めて、ある程度慣れてきたら下降パターンを練習する方法がおすすめです。
第二関節も使う
第一関節だけで指を動かそうとすると、曲げ伸ばしが難しく指が動かしにくくなります。左手の指を曲げるときは第二関節も意識しましょう。第一関節だけで動かすときよりも指が動くようになり、ジョイントも弾きやすくなります。
強く押さえすぎない
ジョイントは一本の指で複数の弦を押さえるため、最初は弦を強く押さえがちです。しかし、弦を強く押さえると動きが大きくなり、素早いフレーズが弾きにくくなります。
また、他の弦をミュートしておく必要もあるので、なるべくリラックスした状態で弾くと、最小限の動きでスムーズに練習できます。練習するときは強く押さえすぎないように意識しましょう。
小指が動かしづらい時は左手の側面を使う
小指は人差し指や中指などと比べると、曲げ伸ばしづらいかもしれません。小指でジョイントを行う時は、左手の側面で動きを補助してあげると押さえやすくなります。ただし無理に動かすと指の動きが大きくなるので注意しましょう。
ギターのジョイントのよくある質問
ギターのテクニックというイメージがあるジョイントですが、ベースでもジョイントを弾けるのか気になる人もいるかもしれません。
結論から言うと、ベースでもジョイントを弾くことができます。ほかにも別の指で押さえる方法やギターでセーハを弾く時のように一本の指でまとめて弦を押さえる方法もあります。
やり方自体はギターと変わりませんが、ベースはギターと比べて弦やネックの太さが異なります。そのため、余分な音が鳴らないようにそれぞれの弦をしっかりミュートすることがポイントです。
まとめ
ジョイントは、同じフレットの異なる弦を素早く弾く際に用いられる奏法で、ソロやアドリブの幅を広げるのに役立ちます。最初は慣れない動きかもしれませんが、第二関節を意識しながら、最小限の力で弦を押さえることを心がけましょう。
また、ギターを持たずに練習したり、上昇パターンから始めたりする方法も効果的です。小指が動かしづらい時は、左手の側面を使って補助しましょう。練習を重ねることで、ジョイントを駆使した演奏ができるようになります。
ジョイントを弾いてみたい人は、今回紹介した内容を参考にぜひチャレンジしてみてください。