これからギターを始めたい人にとって、どのようなギターを選べば良いのかわからない人も多いかもしれません。
ギターの選び方は、エレキギターとアコースティックギターで共通しているポイントもあります。
しかし、ピックアップの種類や材質など、それぞれのポイントも参考にすると自分にあったギターを見つけやすいでしょう。
この記事では初心者向けのギターの選び方と実際におすすめのギターを紹介します。
この記事のポイント
ギター初心者におすすめなギターの選び方
ここではギター初心者がギターを選ぶうえで知っておきたいポイントを紹介します。
共通の選び方だけでなく、エレキギターとアコースティックギターそれぞれの選び方も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ギター初心者の選び方(共通編)
ギター初心者がギターを選ぶ際は、弾きやすさや値段に注目しましょう。
もちろん見た目や好きなアーティストが使っているという理由で選ぶことも方法です。
それぞれどのように選ぶのかを見ていきましょう。
弾きやすさ
ギターの弾きやすさはネックの形状や長さに大きく影響されます。
ネックの形状はCシェイプと呼ばれるかまぼこ型の形が一般的ですが、ほかにも厚みのあるUシェイプやサイドの厚みを削ったVシェイプなども存在します。
ほかにもネックの長さが短いと弦のテンションが弱くなり、初心者が抑えやすくなります。初心者が最初に選ぶなら、ネック長が628ミリ以上でCシェイプのギターが扱いやすいでしょう。
ギターメーカー
初心者がメーカーでギターを選ぶのであれば、国内メーカーを中心に探すと、安くて質の高いギターが見つかりやすいでしょう。
たとえばBacchusやIbanezのエレキギターは、入門モデルであっても品質の高いモデルが多く、基本的な演奏や練習にもおすすめです。
また、アコースティックギターにおいては、ヤマハやS.Yairiなどの大手メーカーが信頼性があります。
予算に余裕がある場合は、EpiphoneやSquierといった大手海外メーカーの入門ブランドも本格的なモデルが手に入りやすいため、検討してみると良いでしょう。
値段
ギターの値段が安ければ、その分費用を抑えてギターを始められますが、あまりにも金額が安すぎると、粗悪品の可能性も高まります。
たとえば1万円以下の極端に安いギターは、作りが雑でチューニングが合いにくい場合や演奏が難しいことが考えられます。
特に初心者はギターの品質や音質を判断するのが難しいため、不安な方は材質やグレードがしっかりした3万円以上のギターを選ぶと安心できます。
見た目
見た目はギターの中でも初心者がわかりやすい要素です。
好みの外観のギターを選ぶことで、練習や演奏に前向きに取り組みやすく、モチベーションも維持しやすくなります。
同じ形のギターでも色が変われば印象も変わりますので、自分が気に入った色や形のギターが見つかれば、それを候補に入れてみると良いでしょう。
憧れのアーティストが使っているか
憧れのアーティストがいるのであれば、その人が使っていたモデルの廉価版や似たタイプのギターを選ぶのが一つの方法です。
特に好きなアーティストがギターを始めるきっかけとなることも多いため、それに近いギターを選ぶことで練習のモチベーションが高まります。
また、違うメーカーのギターでも、同じ形や似た色などで選ぶと雰囲気を楽しむこともできます。アーティストと似たギターを選びたいのであれば、ライブ映像や画像を参考にしてネットで探すと見つけやすいでしょう。
ギター初心者の選び方(エレキギター編)
エレキギターには形や形状にいくつか種類があり、ピックアップによっても大きく色が変わります。
初心者が最初にエレキギターを選ぶのであれば、クセの少ないストラトキャスタータイプやレスポールタイプなどがおすすめです。
それぞれの選び方についてみていきましょう。
エレキギターの種類
エレキギターの種類によって、色や形状、音質が異なります。そのなかでもストラトキャスタータイプは音色の幅が広く、クセが少ないため初心者にもおすすめです。
また、シンプルな操作性で扱いやすいテレキャスタータイプや、音が太くピックアップの調整もしやすいレスポールタイプも初心者に適しています。
これらのギターには初心者向けのエントリーモデルも多く販売されていますので、ほかの選び方も参考にチェックしてみてください。
また、ギターの種類については下記の記事でも紹介しているため、気になる方はこちらも参考にしてみましょう。
ギターの種類16選!楽器の特徴やボディの形状、名前をタイプごと一覧で紹介
ピックアップの種類
ピックアップはギターの振動を電気信号に変換してアンプへ出力する装置です。大きく分けてシングルピックアップとハムバッカーの2種類があり、ギターによって搭載されているピックアップが異なります。
たとえば、ストラトキャスターやテレキャスターに搭載されているシングルピックアップは歯切れがよくシャープな音が特徴で、ポップスやロックなどでも扱いやすい音色です。
一方、ハムバッカーは音が太くノイズにも強いため、ハードロックやギターソロを中心としたプレーにも適しています。
ほかにもシングルピックアップのギターにハムバッカーのピックアップが搭載されたモデルも多くあるため、音色を聴いて実際のイメージがわかると初心者でも選びやすくなるでしょう。
ギター初心者の選び方(アコースティックギター編)
アコースティックギターの音色はボディの材質やサイズによって異なります。
サイズが大きくて弾きにくい場合は、一回り小さめのギターを選ぶことも方法です。
アコースティックギターはどのように選ぶのか見ていきましょう。
アコースティックギターの大きさ
アコースティックギターはサイズの種類が豊富で、体格や演奏ジャンルに合わせて選ぶことができます。
その中でも初心者は、定番のドレッドノートモデルや一回り小さいOOOモデルがおすすめです。
ドレッドノートモデルは一般的なアコギのサイズで、コード弾きから指弾きまで幅広い演奏に対応します。
一方、OO〜OOOモデルはドレッドノートモデルよりも1周り小さく、小柄な人や手の小さい人でも弾きやすいです。
ギターのサイズが大きいと音量も大きくなりますが、逆に小さいと繊細な表現がしやすいため、演奏スタイルや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
アコースティックギターの材質
ギターの材質は素材も大切ですが、板の構造が単板か合板であるかどうかも重要です。
単板は加工処理のされていない一枚板で、鳴りが良く明るい音が特徴です。
一方、合板は複数の木材を貼り合わせて作った板で、鳴りは抑えられつつも丈夫で値段も安い特徴があります。
初心者が材質でアコースティックギターを選ぶのであれば、音質と価格のバランスがとれたトップのみ単板か全体が合板のアコースティックギターがおすすめです。
ギター初心者の選び方に沿ったおすすめのギター6選
ここではこれまで紹介した選び方をもとに初心者におすすめのギターを変種部の独断で紹介いたします。
ギター初心者におすすめのエレキギター3選
ここではエントリーモデルを中心に質と価格のバランスが取れた初心者におすすめのエレキギターを紹介します。
Bacchus BST-1-RSM/M
国内メーカーのバッカスから発売されているストラトタイプのギターで、高いコストパフォーマンスが魅力です。
ネックは高温で加熱処理されたローステッドメイプルを採用。
水分や油分が抜けた状態でビンテージ楽器のようなサウンドが再現されています。
また、ネックシェイプ初心者にも扱いやすい形状で、最初の1本として扱いやすいスペックに仕上がっています。
メーカー名 |
Bacchus |
価格 |
35,200円(税込み) |
ギターの種類 |
ストラトタイプ |
ピックアップの種類 |
シングルピックアップ |
ネックの形状 |
- |
ネックの長さ |
648mm |
SQUIER SONIC TELECASTER
Fender傘下のSquierは、主にエントリーモデルを中心にラインナップしている、初心者にもおすすめのメーカーです。
その中でもSonic Seriesはコストパフォーマンスの高いBulletシリーズの後継シリーズとして登場しました。
SONIC TELECASTERは伝統的なテレキャスターの形状を再現。初心者でも弾きやすいCシェイプのネックを採用しており、これから楽器を始める人でもお求めやすい価格となっています。
メーカー名 |
SQUIER |
価格 |
26,400円(税込み) |
ギターの種類 |
テレキャスタータイプ |
ピックアップの種類 |
シングルピックアップ |
ネックの形状 |
Cシェイプ |
ネックの長さ |
647.7mm |
Epiphone Power Players Les Paul
その中でもPower Players Les Paulは、レスポールタイプのギターでありながら、7/8スケールを採用したコンパクトな楽器です。
577mmのネックは初心者でも弾きやすく、フルサイズよりも軽量化されていることから、初心者でも扱いやすいモデルに仕上がっています。
また、値段もフルサイズのレスポールタイプよりも抑えられているため、初心者でも候補に挙がりやすい楽器といえるでしょう。
メーカー名 |
Epiphone |
価格 |
35,200円(税込み) |
ギターの種類 |
レスポールタイプ |
ピックアップの種類 |
ハムバッカー |
ネックの形状 |
Dシェイプ |
ネックの長さ |
577.34 mm |
ギター初心者におすすめのアコースティックギター3選
ここでは初心者におすすめのアコースティックギターを紹介します。
定番のドレッドノートモデルやOOOモデルを選んでいますので、これからアコースティックギターを始めようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
LEGEND FG-15
LEGENDは、日本のメーカーAriaが開発・販売するギターブランドです。
その中でもFG-15は、低価格ギターでありながら、日本のメーカーらしい高品質な仕上がりが特徴のモデルです。
コストパフォーマンスが高いため、初めてアコースティックギターを手にする方や、予算を抑えながらも優れたギターを求める方におすすめのモデルといえるでしょう。
メーカー名 |
LEGEND |
価格 |
オープン価格 |
ギターの種類 |
OOOモデル |
トップ材 |
スプルース |
サイド材 |
アガチス |
ネックの長さ |
650mm |
Fender CD-60S
Fender CD-60Sは、エレキギターで有名なFenderが販売するアコースティックギターです。
手頃な価格でありながらFenderらしい高品質なサウンドと使い勝手の良さを兼ね備えています。
また、ボディサイズも一般的なドレッドノートモデルとなっており、使用者を選びにくいため、これからギターを始める初心者にもおすすめのモデルとなっています。
メーカー名 |
Fender |
価格 |
33,660円(税込み) |
ギターの種類 |
ドレッドノートモデル |
トップ材 |
スプルース単板 |
サイド材 |
マホガニー |
ネックの長さ |
643mm |
YAMAHA FS800
FS800は、ヤマハが販売しているアコースティックギターで、手頃な価格でありながら洗練されたスタイルとサウンドを両立したモデルです。
ボディはOOOを採用。薄くコンパクトな本体は弾きやすさに優れており、コードストロークからフィンガー・ピッキングスタイルまで幅広く対応できるギターに仕上がっています。
そのため、初心者にも選択肢に入りやすいギターといえるでしょう。
メーカー名 |
YAMAHA |
価格 |
33,000円(税込み) |
ギターの種類 |
OOOモデル |
トップ材 |
スプルース単板 |
サイド材 |
ナトーまたはオクメ |
ネックの長さ |
634mm |
ギター初心者の選ぶ方でよくある質問
最後に初心者がギターを選ぶうえでよくある質問とその回答を紹介します。
アコギ初心者におすすめのメーカーは?
ヤマハやS.Yairiなどは、エントリーモデルも充実しており、初心者でも手頃な価格で購入しやすいため、これからアコースティックギターを始める人にもおすすめのメーカーです。
いずれも品質管理がしっかりしているため、安いモデルでも不満を感じにくく、購入後にすぐに買い替えるような心配もありません。
ほかにもLEGENDは、国内老舗メーカーのAriaが監修したブランドで、低価格でありながら十分なクオリティのギターが手に入ります。
初心者セットは最初のギターにおすすめ?
初心者セットは、ギター本体以外にもピックやストラップ、ケースなど必要なアクセサリーを一括で揃えられるため、初めてギターを始める方におすすめです。
また、初心者向けで扱いやすいアイテムも多く、別々で購入するよりも金額を安く抑えることができます。
ただし、セットとして販売されているギターの種類は限られており、一部品質の低いギターもあるため、検討する際にはメリットとデメリットを理解して選ぶことが重要です。
初心者セットの選び方やメリット・デメリットについては、下記の記事で詳しく紹介されているため、こちらも参考にしてみてください。
【入門編】おすすめのギター初心者セット6選!アンプ付きや通販で購入できる激安セットをエレキ・アコギ別に紹介
初心者だけど中古のギターを選んでも大丈夫?
中古品は新品より安く手に入りますが、一見きれいに見えても傷やフレットの消耗がある場合もあるため、値段だけで中古品を選ぶのは避けましょう。
また、ショップによっては保証がない場合もあるため、ギターの状態が正しく判別できない初心者にはおすすめしづらいでしょう。
なるべく長くギターを使いたいのであれば、少し値段が張っても新品を選ぶことを検討しましょう。
どうしても中古を選ぶ場合は、信頼できるショップで保証や状態を確認してから購入すると失敗しにくくなります。
女性や子供におすすめのアコギは?
小柄な女性や子供が最初に選ぶアコースティックギターは、一般的なドレッドノートよりも小さめなOO~OOOモデルがおすすめです。
これらのモデルは軽量で扱いやすく、ネックが細く、弦のテンションも低めなため、初心者でも演奏しやすいでしょう。
Oシリーズのギターは各ギターメーカーから発売されているので、気になる方は選択肢に入れてみることをおすすめします。
まとめ
初心者が初めてギターを購入するのであれば、弾きやすさやメーカー、値段などに注目して自分にあったギターを探してみましょう。
またエレキギターであれば、ギターやピックアップの種類、アコースティックギターであれば、サイズや材質にこだわると、最初のギター選びに失敗しにくくなります。
どのようなギターにすべきか迷った時は、今回紹介したギターの機種も参考にぜひ検討をしてみてください。