お客様のご不満の声をお聞きすると、ギターの買取査定額が思ったより高くないと感じる方が多いようです。実は、ギターの査定時のチェックポイントを見ると以下の点を満たせていないケースがあります。そこで、ギター買取の査定ポイント7つご紹介します。
この記事のポイント
ポイント1.傷ありギターの買取価格
ボディに傷があるギターは買取価格が安くなります。傷によるマイナス査定の原因と高額買取のコツをお伝えします。
傷あり・汚いギターの買取価格が安くなる理由
中古ギターの買取価格は原則として新品に近い状態であることが大切です。使用感のあるギターの買取価格は安くなります。多くの楽器屋さんやリサイクルショップは美品状態の相場を提示しているためご不満に思うかもしれません。
ボディ裏面にベルトが当たってできた傷やピックガードへのひっかき傷など、以前のオーナーが演奏した使用感はマイナス査定の原因です。ヴィンテージギターを除いてほとんどの中古ギターの買取価格は傷で安くなります。
また、汚いギターも買取価格が安くなります。たとえば、指紋や皮脂が金属パーツについて汚れたギターは見栄えが悪いです。査定時は使用感ありという印象になってしまうので、事前にクロスでふき取っておきましょう。
ヴィンテージギターが高額買取できる理由は以下で紹介します。
【相場】ヴィンテージギターの買取価格!Fender・Gibson・ジャパンヴィンテージの査定事例
高額買取のコツはギターの傷を補修すること
派手な傷や打痕の場合は難しいですがチョイキズ程度ならご自身でギターの傷はリペア可能です。買取価格が高くなる可能性もあるので補修に自信がある方はお試しください。
ギターのネック部分の傷の補修
ギターのネック部分の傷は以下の手順で補修します。
- リペアする箇所の汚れをふき取る
- ギターの塗装が剥げている部分に瞬間接着剤を塗って乾かす
- 乾いたら再度瞬間接着剤を塗って盛り上がる程度まで繰り返す
- 瞬間接着剤を塗った部分にヤスリをかける
- 耐水ペーパーでギターを磨く
- コンパウンドでギターを磨いて仕上げる
ネック部分の傷が消えているはずです。
ギターのボディ部分の傷の補修
ギターのボディ部分の傷の補修方法は以下の手順です。
- ギターに塗料を塗る
- 耐水ペーパーでギターを磨く
- 表面が平らになったらワックスで仕上げる
材料費がかかるうえに技術的にもギターの傷の補修は難しいです。下手にやるとかえって傷や補修歴が目立ってしまい買取価格が下がる可能性もあります。
ヴィンテージギターは傷を補修しないこと
ヴィンテージギターの買取価格を高くするために傷の補修はおすすめしません。次の買主も中古ギターであることを理解して購入するからです。
ヴィンテージギターは当時の塗料を使っていることもあります。現代の塗料を塗ることで美観が損なわれたり胴鳴りを失ったりするためそのままにしましょう。傷の補修中に大きな傷を作ってしまうリスクもあるので避けたほうが無難です。
ポイント2.弦なしギターの買取価格
弦なしのギターは買取価格が安くなります。査定が下がる理由と高額買取のポイントを紹介します。
弦なしギターの買取価格が安い理由
弦なしのギターは査定時にサウンドチェックができません。そのため、ピックアップの故障やガリノイズなどの電気系統を見抜くことができず、ジャンク品扱いせざるをえないケースもあります。
査定時にサウンドチェックができない
弦が張られておらず査定時にサウンドチェックができないギターは、ジャンク品扱いになることが多いです。たとえば、以下のようなギターの故障を見抜くことができません。
- ピックアップの故障
- ジャックやポットの錆び
- 電気配線の断線
したがって、弦なしギターだと買取価格が安くなります。
弦切れ時も買取価格は安くなる
すべての弦ではなく、たとえば1弦だけ弦が切れた状態のギターも買取価格は安くせざるを得ません。ギター査定時のチェックが不十分になるからです。たとえば、1弦だけビビるなどの特定ができなかったり、フレットやナット消耗などの原因特定に時間がかかったりします。査定時に不備を見抜くのが難しくなるので買取価格に影響が出るのです。
高額買取のコツは新品の弦に張り替えること
弦なしギターの高額買取のコツは新品の弦に張り替えることです。しかし、ダダリオやアーニーボール、エリクサーといったブランド弦に張り替える必要はありません。ノーブランドの格安弦を1弦から6弦まで張っておけば十分です。弦なしによるマイナス査定を防げます。ちなみに、錆びた弦よりも好印象なので美品状態査定でギターを買取できる可能性も高いです。
ギター弦の買取が気になる方は以下のページをご覧ください。
ギター弦は買取できる?ギター弦を処分するときの注意点と買取可否を徹底解説
ポイント3.ネック折れしたギターの買取価格
ネックが折れたギターはジャンク品扱いのため買取価格が安いです。店舗によっては買取不可とする事例もあります。
ネック折れしたギターの買取価格が安くなる理由
ネックが折れたギターを再販するときは、ネック折れの状態で安く売るか修理して販売するかです。ネック交換のためにフェンダーやギブソンからネックを仕入れるため費用がかかります。その分、ネック折れしたギターは買取価格が安くなります。
特に、ボディとネックが1ピースだとネックが折れたギターは買取不可になることがほとんどです。たとえば、スタインバーガーのギターは1ピースなのでネックが折れていたらまず買取できません。
ただし、楽器の買取屋さんは独自の販路があるため壊れたギターをコレクター向けに販売するルートも持っています。ネックが折れたジャンクギターでも一度お問い合わせください。
ギターの処分は費用がかかるため買取を依頼すべき
ネック折れのギターを捨てようとお考えの方もいます。しかし、ギターの処分は粗大ごみの費用がかかるためおすすめできません。たとえば横浜市ではギターの処分に500円の処理手数料がかかります。
楽器の買取屋さんならネックが折れたギターを高額買取できたり無料引き取りで処分できたりします。お金を支払って処分しようと考えていた方はぜひ楽器の買取屋さんへお遠い合わせください。
ギター・ベースの処分方法3つ!廃棄・買取・寄付など無料で楽器を処分するポイントは?【整理収納アドバイザー監修】
ポイント4.壊れたギターの買取価格
ネック折れに限らず壊れた状態のギターは買取価格が安いです。たとえば、ピックアップから音が出なかったりガリノイズの症状が出ていたりすると査定時はマイナスになります。
ジャンクギターは壊れているから買取価格が安いのですが、高額買取が期待できるケースもあります。
- パーツ取りをしている楽器屋さんで買取する
- コレクター向けの販路がある楽器屋さんで買取する
楽器の買取屋さんは系列の楽器店を運営していて海外への販路もあります。パーツのみの買取でも対応できるケースがあるのでジャンクギターの買取に強いです。詳しくは以下のページをご覧ください。
壊れたギターは買取できる?ネック折れ・音が出ないジャンク品ギターを高価買取できる理由
ポイント5.付属品がないギターの買取価格
トレモロアームやケースなし、六角レンチがないなど、付属品がないギターの買取価格は安くなる傾向にあります。
付属品がないと買取価格が安くなる理由
付属品がないギターはメーカーに再度付属品を取り寄せる必要があるため買取価格が安いです。たとえば、フェンダーのストラトキャスターやジャズマスターはトレモロアームがついています。もしトレモロアームを紛失していると、その分マイナス査定になるのです。
コレクター向けアイテムの場合は付属品の有無が買取価格に大きな影響を与えます。シグネイチャーモデルのギターのハードケースやシリアルナンバーの証明書、アーティストモデルの限定ピック自体に価値があるからです。必ず付属品をすべて揃えてから買取に出すことをおすすめします。
ケースなしのギターの買取価格
ハードケースなしの状態でギターを販売することは問題ありません。ただし、フェンダーやギブソンのような人気ブランドの純正ハードケースは買取する価値があります。手元にハードケースだけ残しておくメリットがない人は、ケースなしで売るよりも高額買取が期待できるのでぜひ一緒に査定に出しましょう。
保証書なしのギターの買取価格
付属品のうち保証書はギターの買取価格に影響を与えにくいです。新品のギターを購入したことの証明になりますが、中古ギターになった時点でその価値がなくなることはしばしばあります。元の楽器屋さんで修理できる保証書なのでギターの買取価格に影響を与えにくいです。
店舗によっては1,000円前後のプラス査定もあるようですが、付属品といえど用意しておかなくてもよいでしょう。詳しくは以下のページにまとめました。
ギターの保証書が買取価格に与える影響!フェンダーの保証書や中古楽器店の対応
ポイント6.改造ギターの買取価格
中古ギターは新品に近い状態が好まれるので改造したギターは買取価格が安くなりがちです。高額買取のポイントとともにお伝えします。
改造ギターの買取価格が安くなる理由
改造ギターの買取価格が安くなる理由は、大きく分けると「パーツが純正品でない」「ザグリ工事によって本体が純正品の状態から遠い」の2つが考えられます。
たとえば、フェンダーのジャガーやジャズマスターはイモネジブリッジだと弦落ちしやすいため改造する人が多いです。ムスタングのブリッジやチューン・O・マティックに変換すると演奏しやすさが上がります。しかし、本来のサスティンやギターのらしさが失われるため、純正品でないギターとして査定することになるのです。
ピックアップの載せ替えやビグスビー設置のときにザグリ工事をしたギターも注意しましょう。元のギターの状態を失っているので次の買主が改造できません。純正品状態を望むギタリストが購入者の対象外になるため買取価格が安くなるのです。
改造ギターの高額買取のコツは純正品も査定に出すこと
改造したギターの高額買取のコツは改造前の純正品パーツも一緒に査定に出すことです。改造前のペグやブリッジ、ピックアップなどは純正品も買取してもらうとお店側も選択肢が生まれます。改造した状態で販売できたりパーツを換装しなおしたりできるからです。
セイモアダンカンやEMGの高級ピックアップは査定額も期待できます。また、ゴトーのペグのようにペグのブランドも人気です。純正品パーツと交換後のパーツを一緒に売るのはお店側に喜ばれやすいのでぜひ査定に出しましょう。
ポイント7.ステッカーやシールを貼ったギターの買取価格
ステッカーやシールを貼ったギターは買取価格が安くなります。高額査定のポイントと注意点も紹介します。
ステッカーやシールを貼ったギターの買取価格が安い理由
ステッカーやシールを貼ったギターは、装飾を好まないギタリストが次の買主候補でなくなるため販路が狭くなります。査定時に再販のことを考えるとマイナス評価となるため買取価格が安いです。
ステッカーやシールが貼ってあるとボディの鳴りが悪くなるという意見もあります。たくさん貼らない限りは影響しないとも考えられますが、サスティンが短くなる要因を作るのは事実です。特に、アコースティックギターに貼ってしまうと影響が大きいのでマイナス査定とせざるを得ません。
高額買取のコツはステッカーを剥がしてから売ること
ステッカーやシールが貼ってあるギターはきれいに剥がしてから売るのがおすすめです。レモンオイルを使ってクリーニングすると跡が残らずに剥がせます。
ただし、無理に剥がそうとしてステッカー裏面の糊がギターに張り付いてしまうことも珍しくありません。過去にステッカーが貼られていることがわかるうえに見栄えも悪いです。もしステッカー剥がしに絶対の自信がない場合はそのまま買取に出してください。
ギターの状態が悪くてもまずは買取査定に出すこと
壊れたギターや傷ありギター、改造ギターなど査定額が下がりそうなギターをお持ちでもまずは査定に出してみましょう。
楽器の買取屋さんは他店で買取不可になったギターも多数買取実績があります。
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